企業インタビュー

自分の目で見ることが一番納得する

musica lab株式会社

駒井 貴幸

自分の目で見ることが一番納得する

プロローグ

今回はご紹介する方は、スポーツチームに特化したオリジナルグッズを製作するmusica lab株式会社の駒井貴幸さんです。スポーツの現場と一般のお客様をつなぐグッズ商品を通してスポーツビジネスに携わっていらっしゃいます。一から商品化を模索し企画提案していくお仕事の魅力についてもお話を伺ってきました。

現在のお仕事内容を教えて下さい。

私たちの会社は大阪に本社があり、主にスポーツに特化したグッズ商品を各球団、クラブチームに提案させてもらっています。スポーツなのでグッズの他にも什器、LINEスタンプなども製作しており、スポーツに関わることなら何でも屋さんに近いところがあります。

私は主に球団に対してオフィシャルグッズの提案をしており、いわゆる営業です。新規開拓というより既存のお客様に対して新しい商品を提案することが多いですね。新商品の営業だけでなく商品企画やプロモーションの提案などもします。プロモーションというのは、例えば最近だとサッカーとアニメのコラボレーションとか、他のコンテンツとコラボして他市場のお客様を引っ張って来れないかなとか、そういう動きもしています。スポーツのジャンルの幅が広い点も特徴で、例えば今だとオリンピックに向けてゴルフ・体操・フェンシング・バレーボールとか、大手企業とタイアップして商品化・販売もしています。

今の会社に入社するきっかけは何だったのでしょうか。

私は高校卒業後にハワイに留学をし、ハワイで大学を卒業しました。当時海外には就職の情報がすごく少なかったんです。自分で会社を探してアプローチして面接をして、そういう動きしかできませんでした。ハワイには5年半いて、ハワイで仕事ができる環境ではあったんですけどちょっと環境を変えたいなと思ってカリフォルニアに行きました。カリフォルニアでも就活をして、何社か面接してやったんですけどピンとこなかったんです。それで日本に帰ってきました。自分は帰国子女だったのでそういった帰国子女向けのフォーラムに参加して面談を受けたりしたのですが、正直自分のやりたいことが分かっていなくて。でも日本に帰ってきて3か月くらい経った頃、やっぱりスポーツがしたいなと思い始めたんです。それで関西でスポーツ関係の仕事をリサーチしていた時に、このmusica labがヒットしました。

最初この会社に入社した時は社員が4名しかいませんでした。私が営業として入社した時、会社はスポーツに特化するのか、結婚式のギフトにするのか検討しているような時でした。結果スポーツの方が売り上げがよかったのでスポーツに特化しようという動きになった、そういったタイミングでもありました。

そういったタイミングで営業として入社され、今のように大手のクラブとお仕事するようになるまでには相当な苦労があったのではないですか?

一社一社、地道にドアをたたいて営業していきました。スポーツの会社は地方にあることが多いので。最初は経費もかかるので当時は車で全国周っていましたね。

それと最初私が入社した頃は営業商品がフィギュアしかなかったので、私たちの重要なコンテンツとして球団やクラブに営業に行っていました。でも商品の選択肢やラインナップを増やそうと、文具系などまずは色々広げていこうと動きました。卸売業者に行ってペンや消しゴムを見て、それを安くどこで作れるかなと中国の現地の工場に行きました。代表が中国語を話せるので一緒に工場に行って、これかなあれかなって、一から商品化を模索したことはとても印象に残っています。現地の人たちと一緒に、中国語が話せなかったのでコミュニケーションはできないですけど、一緒にご飯を食べたりもして。そういったことがこの会社の原点ですね。約6年前です。私は6年前の2011年9月に入社して、その翌月には中国に行っていました。

営業する際はクラブと直接やりとり、提案をするのでしょうか?

基本的にはこちらから提案をしていきます。球団やクラブによって異なると思うのですが、大きな野球の球団やJリーグのクラブはこういったグッズを製作する部署があるんです。小規模のクラブになってくると他の部署と兼任になってくるので、グッズを製作すること以外にも他の仕事を兼任している方とのやりとりになります。そういった方には気づきを起こしてあげることも大事です。こちらから“こんなのがありますよ”、“他クラブではこんなことを作っていますよ”という提案をしないと難しいこともあります。

今のお仕事でやりがいを感じる瞬間はどんな時でしょうか。

日本全国に行けることは魅力かなと思います。現地によって独自性というか地域性もありますし、その土地に合ったものや食べ物など、肌に触れられることは魅力的だと思います。あと自分が提案したものが形になって球団やクラブの商品として販売して頂くことになるので、自分の企画したものが世に出るということはとても嬉しいです。

スポーツに関するグッズだからこそ、意識していることや気をつけていることはありますか?

現場を見ることですね。何が売られていて、どんなお客さんがいて、年齢層とか、どこにお客さんの求めているものがあるのか。それらを見て採算性を考えないと商品が売れないので。現場を見るというのが一つの大事な手段かなと思います。またスポーツだからスポーツのことだけ考えるのではなく、他市場で売られているものをスポーツに持ってきてはまらないか、などは考えています。自分の目で見ることが一番納得するかなと思っているので。バレーやバスケなど色んなスポーツも見に行きます。

今転職活動や就職活動をしている方にアドバイスをお願いします。

まずは動くことですね。興味があったら動く、それは営業にも繋がると思うんですけど自分から動くことが大切だと思います。私がこの会社を受ける際も、電話をして履歴書を送ってすぐに面接をさせてもらいました。まずは動いてみることかなと思いますね。スポーツビジネスに特化していることでは無くどんなことにも当てはまることだと思います。興味がある会社があったらまず「やりたいです」って電話してみて動いた方がいいです。

駒井様のこれからの目標を教えてください。

2020年に東京オリンピックが控えているのでそれまでに何ができるか、ですね。会社としても自分としても、そこに向けて模索しながら動いています。日本で、東京でオリンピックがあるなんておそらく人生で一回きりでしょうから。ここに仕事として自分がどうやって携われるか、オリンピックに焦点を当てています。これが正直私の中でもテーマになっています。世の中の変化って速いじゃないですか、スピードが。たぶんもっと2020年は今よりもっとスピードが速くなっていて、自分の考えも変化していると思うんです。だから今考えていることってこの先、がらっと変わることもあるかなと思っています。10年後、20年後も大事ですけど、まずは目先のオリンピックに焦点をあてて何ができるかなという事を考えています。

企業情報

musica lab株式会社
http://musica-lab.co.jp/