企業インタビュー

株式会社Take your marks「とにかく経験!!経験することでそこから見える新たなビジネス」

株式会社Take your marks

野田 健さん

代表取締役

「とにかく経験!!経験することでそこから見える新たなビジネス」

プロローグ

今回インタビューを担当して下さった方は、水泳事業と省エネルギーに関わるコンサルティング事業という、2つの柱を軸に事業を展開している株式会社Take your markの代表取締役 野田さん。野田さん自身、元々幼稚園の頃から水泳を始めて各大会の出場経験や記録を残してきた実力の持ち主。現在の会社を立ち上げたきっかけや、水泳生活から就職活動の話まで、スポーツ業界を目指す人にとって必見のお話しをして頂きました。

現在御社は具体的にどのような事業を展開されているのでしょうか?

「現在社員は6名で、他にアルバイトを含めると18名の会社です。現在は大きく分けると2つの軸となる事業があります。
一つ目は、水泳事業。
関西圏で少人数制水泳レッスン教室「swim KENODA」を運営しており、現在の会員数は運営開始から1年半で220名を超えております(2017年4月末時点)。関西全域からの参加はもちろん、関西圏外からも毎月レッスンに参加されております。みなさん、もちろんリピートしていただいております。
またスポーツジムとも業務提携をしており、弊社に所属している指導者をスポーツジムに派遣をし、キッズやアダルト向けにレッスンも行っています。もちろん私自身も指導しますよ。

二つ目は、企業に対するコンサルティング事業。
2020年の東京オリンピックに備え、我が国の世界的環境責任とも言うべき、「京都議定書(COP21)」、「水俣条約」の遂行が重要課題となっています。そこで、CO2削減、水銀などの有害物質削減に大きな効果のある、「照明のLED化」を進めています。またフロン撤廃による地球温暖化抑止のため、冷蔵庫やエアコンを最新モデルへチェンジすることも日本政府を挙げて取り組んでいます。こうした環境保全につなげる事業です。

今の会社を立ち上げたきっかけは何だったのでしょうか?

 「私は幼稚園の頃から水泳をやっていたんですけど、ちょうど5年前くらいにスポーツジムに通っていたら、年配の方々から“兄ちゃん泳ぐの速いな”と言われて、こういうふうにやると良いよって教えてアドバイスしていました。本来スポーツジム内で指導をするようなことはできないので、だんだんお客さんの方から“お金をちゃんと支払うので外で教えて”と言っていただけるようになってきたんです。
 前職で社長になろうと思っていたので(笑)、水泳を本気の仕事にしようと思っていませんでした。でも少しずつ気持ちが変わり、目の前でやっていること=水泳事業をやっていたら何か見えてくるかもしれないと思い、ボランティアレベルでやっていました。そうすると、年配の方だけでなく、自身の子供の泳ぎを見てほしい、知り合いの子供の泳ぎを見てあげて、との声がどんどん増えてきました。前職で働きながらのボランティアであったため、前職に絶対に迷惑がかかることはいけないと思い、定時以降や土日に活動をしました。そんな日々が続き、教え子が全国大会にも出場するようになり、自分は教えるのが好き、教えるのがうまいかもしれないと思いましたね。そこから少しずつ意識し始めました。
 また水泳の友達(昔はライバル)だった子がオリンピック候補や日本一になり、現役を引退して水泳のインストラクターになってもサラリーマンの平均年収より低所得で、休みが無い、GWや年末年始も無いという状況も見てきました。自分自身大学4年間アルバイトしていた際に社員さんを見ていて、水泳業界に就職したいけどこの条件だったら就職したくないと思ってしまいましたね。だから自分で会社を作ろうと思ったんです。そういうスイミングスクールで本気で真剣に指導している人、子どもから信頼がある人を引き抜いて、会社を立ち上げることにしました。」

野田さんはいつまで水泳を続けられてきたんですか?

 「私は幼稚園(5才)から水泳始め、中学3年生までスイミングスクールに通っていました。小学2年生からは選ばれた人だけが参加できる選手コースに通っていて、スクールは非常にハードで毎週週に6〜8回があり学校の前に朝練もありました。小学3年生の時から高学年の人と試合へ出て決勝まで残っていたこともあり、小中学校の時は全国大会へ出場した経験もあります。

 スイミングスクールは中学3年生の5月に辞めました。実は当時スクールが嫌で早く辞めたくて仕方がありませんでした。水泳は好きだったのですが、コーチの指導方法に納得いかず、そこから離れたかったんです。自分が高いレベルに位置する選手だったら続けていたかもしれないけど、そこまでの選手では無かったので余計に辞めたいと感じていたんだと思います。

 私立高校へ入学し、高校では水泳をやるつもりは無かったのですが、水球部へ入ってほしいと強く言われて入部をしました。水球は水中の格闘技と言われるほど本当にしんどいスポーツなんです。楽しいけどすごくしんどかったですね。ただ自分は水泳経験者で兵庫県では有名な選手だったので、高校の水球部の中では、ずば抜けて泳ぐのは速かったです。(他の速い選手は競泳を続けているからです。)
水球では兵庫県の国体選抜にも選ばれました。

 大学ではダンス部に入部しました。ダンス部に入部した理由は単純に格好良かったからですね。でも1回生の8月にスイミングスクールの後輩達の高校総体を見に行ったんですよ。そしたらまた水泳やりたくなってしまって、1回生の10月から水泳部にも入部しました。(大学四年間ダンス部と兼部)翌月の11月の大会で良い成績を残すことが出来き、順調にいっており、インカレの標準タイムまで迫っていましたが、ダンス部での練習で骨折をしてしまい、インカレには出場できませんでした。そんな紆余曲折もありながら、また大学にはプールが無いという環境であったため、自分たちで市民プールに交渉したり、アルバイト先のプールでも開店時間まで貸してほしいという交渉をしたり、大変でしたけどその経験が今に活かされていると思います。厳しいながらも真剣にやっていたので、そこで水泳の本当の楽しさを知りましたね。考え方もその時に変わりました。」

その後、就職活動はどうされたのですか?

 「実は、私20社くらい受けたんですけど面接は一度も落ちたことないんですよ。一番の理由は自信。自分がやってきたことに自信がありましたね。ずっと人と違うことをしたかった。人と違うことをやる異端児に結果を求められる時代なんじゃないかと。人と違うことをやるけど、自分の信念は貫き通しました。
 それに就職活動においてすごく努力したことがあって、それは面接練習。元々人見知りで、集団面接なんかでまわりが賢い大学の人ばかりだとどうしても緊張しまって、このままでは自分やばいと思った時に、父と兄に面接の練習を付き合ってもらったんです。家族の前で話せたら絶対面接でも話せると思ったからです。近い存在で仲良いからこそ自分の本音や真面目な話をしたら緊張するはず。だからこそひたすら、1対1で家族と徹底的に練習しましたね。そこに時間かけたことが自身の努力をしてきたことですね。」

新卒で入社した会社はどのような会社だったのですか?

 「某関西大手通信会社に7年務め、入社してから3年半は裁判やクレーム対応をする部署にいました。この部署は誰もが嫌がる部署で新入社員がやれるところでは無かったのですが、私が自分から申し入れて入ったんです。当時、社員が業務委託の方へ統括&指示をする部署だったのですが、そこに違和感を感じたんです。実際社員もできないようなことを業務委託の方が対応してくれているのに、偉そうな言い方で指示している先輩がたくさんいました。だから自ら現場に入れてほしいと申し入れて、電話対応やクレーム現場にも積極的に足を運びました。現場を知り、まずは自分ができるようになってから、自身が対応をできるようになってから、偉そうに言うことはもちろんNGですが、仕事として、業務委託の方へ指示出しをすることが自身にとって筋が通ると思いましたので、自ら現場を知りにいきました。
 また当時は訴訟を起こす部署がありませんでした。料金の未納者・滞納者がいるのに放っておくのは納得いかなかったんです。他の人は一生懸命働いたお金でサービスを使ってくれているのにもかかわらず、料金を支払わない人がいるのを放っておくのは、料金を支払ってくれている方に失礼じゃないか。と。
 入社2年目に会社に掛け合い、役員の前でも自身でプレゼンをし、上司と2人でこの部署を創設しました。裁判に関することも、ゼロから自分達で調べ、試行錯誤しながら作りましたね。24~25才の頃です。
 その後法人営業(B-toB)で一般企業と病院を担当し、インターネット販売やシステム構築をしながら3年半勤めました。そしてちょうど去年の4月に退職しました。」

今就職(転職)活動中の方にアドバイスをお願いできますか?

 「何がしたいか分からないっていう声をよく聞きますけど、僕が思うに、それって色々なことを経験していないから分からないだけなんですよ。飲食やアパレルや塾の講師など、少しでも興味があることに対し、とにかくいろんな業界で仕事をしてみる。まずはアルバイト採用がある業種ならアルバイトから経験すべきだと思います。色んな業界を経験してこそ、自分に合うか合わないなど、そこから取捨選択ができるのではないかと思います。そこで合わなかったら、また転職という道もあるのだから、怖がらず、恐れず、色んな経験することで、本当に自分の好きなことが見つかると思いますよ。とにかく経験しまくる、現場を見まくれ、現場が何よりの仕事。ですね。例えば、銀行で働きたいと思っている人がいるならば、銀行はアルバイトができないと思いますので、働いている人に話を聞くことはもちろんのこと、それ以外のやり方で、銀行に1時間滞在し、窓口や受付の人の動きを真剣に意識して見てみると意外なことに多少なりとも銀行の人の仕事が見えてきますよ。怪しくならないように気を付けないといけないですが(笑)とにかく、普段、何も考えずに利用しているコンビニやスーパー、飲食店でも、働く側の気持ちに立って真剣に物事を見てみると今まで見えていなかったことが見えてきますから。」

これからの会社の目標や、野田さんが目指していることは何ですか?

 「自社運営のプールを持ちたいですね。水泳の仕事を真剣にプライドをもって働いている方や本気で水泳業界を変えたいと思っている元選手達を採用したいです。休暇はもちろん、前職よりも月収を上げることを常に意識しています。月収が上がる=お客様からの支持だと考えています。お客様に自分は何ができるか、何をしてもらったら嬉しいかを考え、自身として、会社としてできることはとことん行動を起こしていく、そんな指導者を育てていきたいです。手前味噌ですが、弊社の従業員はそのように動いています。

 それと外に出しても恥ずかしくない人材を育てたいですね。一般常識がありながら、ボキャブラリーも有り会話もできる人材ですね。そのように育つには、まず恐れず何事にも意識を持って経験すること。経験にまさるもの無いのかなと僕は思います。自社の事業の業績を伸ばしたかったら異業種から学べ、という言葉をよく聞きます。だからこそ、自分たちは異業種の現場も経験しよう、と意識して動いています。現在も色んな会社様にご協力を頂きながら、イベントのお仕事もしているんです。期間限定や1回きりという仕事もどんどんとってきて、従業員に経験してもらっています。もちろん僕自身も先頭にたって、経験をしています。そこで培った経験、感覚、やり方を自社の2事業に十二分に発揮しております。また、その中で従業員自身がやりたいと思ったらその事業を拡大したり、割合を増やしたりもしています。
従業員がやりたい、経験したいといったことをやらせてあげられることが自身にとって凄く嬉しく、やりたいことを見つけてくれることが経営者として嬉しいのです。以前に、従業員からこれがやりたいと言ってきた仕事を柱にしようと動きました。発信者に頭に立ってもらい、なにが必要か、どうすれば売上が伸びるか、またどのようなところと繋がりが必要かを考え、動いてもらいました。そして、運用開始をし、試行錯誤挑戦しましたが、紆余曲折があり、その事業は閉めることになりました。しかし、これも経験。そこでも学べることがたくさんありました。今では、その彼はコンサル業務に集中しており、その時の悔しさや反省点を、十二分に発揮し、今では常に毎月トップ成績です。そこから少しでも学べて活かせることが成功だと思っております。

 やはり経験が全てだと思います。うちの会社に入ればやりたいことやらせる、そのかわり真剣にやれって口うるさく言っていますね。周り方や周りの経営者からは何の会社なの?色んなことをやるだけ軸ぶれるよ、とよく言われます。でも自分の信念は、絶対ブレずに、色んな経験をしてどう活かせるが鍵だと思っています。異業種から良いところはどんどん吸収していき、良いところをどんどん活かしていこうと言える人間をそして会社を創っていきたい。軸となる2事業以外もいろいろなことをやるけれど、自分が頭を張って責任を取るから現場には安心してついてこいって言っています。

あとがき

水泳をずっと続けた後、新卒で入社した会社はスポーツとは離れた一般企業。そこで培った経験を活かしながら再び水泳に関わる事業を展開されている野田さん。スポーツ業界を目指す人はもちろんのこと、これから新しい仕事を始めようと思っている人にとっても、成功のヒントがたくさん含まれているのではないでしょうか。

企業情報

株式会社Take your marks
水泳事業とコンサルティング事業の2つを軸に事業を展開。水泳事業では関西圏にて少人数制水泳レッスン事業(「swim KENODA」http://kenoda.com/ )の他スポーツ全般事業に取り組んでいる。
http://takeyourmarks.co.jp/