Little You 2019 登壇者インタビュー／新感覚の爽快感！フットゴルフ

　今回紹介するのは、ゴルフとサッカーの融合スポーツである「フットゴルフ」の日本代表選手、辻本 亮さんです。プロリーグのあるアルゼンチンをはじめ、欧米では人気がある競技ながら、日本でのフットゴルフ知名度は、ほぼ皆無。そんな中、2021年に世界中のフットゴルファーが集うW杯が、なんと日本での開催を予定されており、出場に向けて熾烈な予選を戦っています。2019年夏には、弊社主催で学生の夢を応援するイベント「Little You 2019」の登壇者にも選出された辻本さん。どのようにしてフットゴルフと出会い、そしてLittle Youイベントを通じて何を得たのか等をお聞きしました。

　父の影響もあり、5歳の頃からサッカーに取り組んできました。小学生の頃に所属していたチームの同期には、2019年末に日本代表にも選出された田中 駿汰選手(現：コンサドーレ札幌)も所属しており、大阪府内ではある程度の成績を残してこれたと思います。その後は、ガンバ大阪堺Jr.から大阪学院大学の付属高校に進学し、大学もそのままエスカレーター式に大阪学院大学のサッカー部に所属しました。

　ひとつの理由としては、サッカーは高校で燃え尽きた感覚がありました。全国選手権大会に出るというひとつの目標に対して、全力を注いできた事がひと段落した後、大学のチームでは約200名の部員が7~8チームに分かれており、入学時点では3軍ともいえる「Cチーム」からのスタートでした。エスカレーター式での進学という事もあり、高校3年生の6月時点で、既に大学でのサッカー部入部を含め進路決定をしなければならなかったんです。その時は当然のように大学でもサッカーを続ける意気込みだったのですが、いざ大学に入ってみると全然モチベーションが上がってきませんでした。。
　初めてフットゴルフをしたのは、実は高校3年生の冬。高校サッカーを引退して、ふとFacebookをみていると、小学校時代にお世話になったサッカーコーチの投稿で「W杯に出場してきます！(フットゴルフで)」というような記事を目にしました。当時はもちろんフットゴルフの事も知りませんでしたが、その投稿に妙に興味をもち、気晴らしを兼ねてすぐに友人と遊びでプレーに出掛けた事が最初のキッカケです。

　「爽快感」という感覚が1番印象に残っています！競技ルールを簡単に説明すると、ゴルフ場でゴルフと殆ど同じルールで行ないます。主な違いは、ゴルフボールではなくサッカーボールを脚で蹴って進めるという点くらい。フィニッシュ地点のホールは、サッカーボール用の大きさになっています。打数もゴルフと同じく、18ホールだと72打(蹴)でパーになります。
　サッカー場よりも、開放的なゴルフ場の雰囲気で思いっきりボールを蹴れる事に、新感覚の楽しさを覚えました。その後、高校卒業間近のタイミングで、Facebookの投稿をしていた安村 翼さん(現アジアチャンピオン)が主催する大会に、初心者ながら出場させてもらった際、幸運にも3位に入賞する事ができたんです。その時に、競技としてフットゴルフに携わるのも良いなと思ったのですが、先述の通り既に大学でサッカーをしなければならない環境が待ちうけており、フットゴルフからは離れてしまう事になりました。

　フットゴルフに専念する為、思い切って大学を退学しました。サッカー部を退部する場合は、大学自体を退学しなければならなかったんです。大学入学後は、毎日自問自答の日々が続き、苦しい思いもありましたが、私自身の「本気でフットゴルフに懸けたい」という強い思いを家族にも汲んでもらい、1回生の半ばで決断をしました。そこからは、よりフットゴルフでの高いレベルを求め、トレーニング理論等を学ぶことのできる専門学校へ籍を移しました。そこから2017年4月に初出場となる公式戦で、参加していたフットゴルファー65人中4位という好発進を切る事ができ、その年のうちに日本フットゴルフ協会からの推薦でアメリカ遠征にも参加しました。そこでは、偶然にもW王者のアルゼンチン人選手(クリスチャン・オテロ選手)と同組で周る機会に恵まれ、木っ端みじんに惨敗。日本では味わえなかった挫折感を経験した事で、その後より一層に練習に励んだ結果、2018年冬にモロッコで開催されたW杯に、当時学生で唯一の日本代表選手として出場する事ができました。
　現在は「世界一の選手になる」という個人的目標と、「フットゴルフという素晴らしい競技を日本でもっと広めたい」という夢と共に、2020年春に学校卒業後はフリーでの活動を行ないます。

　日本でのフットゴルフ普及の課題としては、競技人口の少なさです。サッカー経験者やゴルフ愛好家は多いはずなのに、フットゴルフ人口はまだ5000人にも達しません。その最たる理由としては、競技場所の少なさ。現時点では、日本全体でも僅か15施設(エリア別内訳：関東10、岐阜2、北海道1、滋賀1、山口１)しかなく、気軽にプレーできる環境にありません。Little You 2019を通じて、少しでも競技の良さを知ってもらう事、そして競技を行なえる環境の増加を目的に、参加をさせてもらいました。資金提供をして頂いた10万円をもとに、フットゴルフのプロモーションビデオを制作。【動画URL： "https://youtu.be/x1_sQ3pGMC8 】
　ひとりの力ではどうにもならない事でも、自らの夢や思いを周りに発信をする事で、たくさんの方々にご協力頂き、良い作品ができたと思います。

　プロジェクトの活動期間中、Little You ノートという企画独自のノートに、自分の夢に向けての進捗や、当時の思い等を記録していた事で、冷静に状況を判断する能力が身に付いたように思います。それまでの私というと、あまり紙に文字を習慣がなく、どこか闇雲に行動していた節があったのですが、この企画を通じて叶えたい夢への逆算や、自分はなぜその夢に時間やお金をかけたいのかという事を、客観的に見る事ができました。また、10万円の支給から本大会の発表迄の期間は、メンターと呼ばれる社会人の方からアドバイスをもらう事ができ、困った時には相談をさせて頂けた事で、新たな視点や発想も身に付きました。
本大会では、当日観覧に来てくださった総勢約300名の方々からの投票により選出される「オーディエンス賞」を狙っていたのですが、惜しくも2位という結果となり、本当に悔しい思いをしました。受賞特典としては、憧れの本田圭佑さんへ私の夢を発表できる権利を得るチャンスがあった為、もし仮にも本田さんとフットゴルフをプレーする機会を創出できれば、競技普及の大きな転機になると思っていただけに、ショックです。。それでも、Little You 2019を通じ、同世代の他の登壇者から刺激を受ける等、自分自身も成長できましたし、フットゴルフ普及の一役を担えた事は、非常に良い機会を頂いたなと振り返っています。

　ご自身が持っている夢の大小や内容に関わらず、勇気を出して声を出すことで、協力してくれる人達がいる事に気が付いて欲しいです。本大会での発表時には各メディアはじめ、大勢の観客の前で発表をするという事もあり、なかなか一歩を踏み出せない学生もいるかと思います。私もそうでした。しかしながら、実際にLittle Youイベントに参加をする事により、自分の夢を大勢に知ってもらえた事はもちろん、イベントを通じてフットゴルフをプレーした人が現れたり、観客として来場していた企業の方にスポンサーになって頂いたりと、様々な好循環が生まれました。私にとっての夢はスポーツに関わる事ですが、皆さんにとっても起業や社会貢献等、様々な種類の夢があると思います。ぜひ自分自身の夢から目を背けず、Little You 2020というチャンスを逃さず、挑戦して欲しいです！

《文：Next Connect 竹内 一平》2020年3月 執筆

　辻本 亮 ／ Ryo Tsujimoto
　1997年12月12日生　(大阪府出身)

　幼少期からサッカーをはじめ、左利きの攻撃的MFとして各年代で活躍。恩師の「W杯に出場する」というSNS投稿をキッカケに、フットゴルフという新競技に出会い、2018年当時学生唯一の日本代表選手としてW杯に出場。2021年に日本で開催予定のW杯での活躍を目指してフリーで活動しながら、初心者からでも参加可能なフットゴルフイベント「関西フットゴルフリーグ」を年に複数回実施。個人スポンサーも絶賛募集中。下記SNS等から随時相談可能。

【SNS情報】
■YouTube：https://www.youtube.com/channel/UCYuU-zJOpfEzoTa9Vu0jpTQ

■Twitter：https://twitter.com/ryo1212fg

■Instagram：https://www.instagram.com/footgolfer.ryo/

　弊社Next Connectが主催で、学生の夢を応援するイベント「Little You」。文中にもあるように、2019年に行われた第1回大会には辻本さんも出場しました。Little You 2020と題した今回は、9月13日の本大会に向け、一般エントリーを受付中！

　夢の内容や大小に関わらず、選出された学生には各10万円を提供します。
下記URLよりエントリー詳細をご確認ください。(4月20日 正午〆)

リンクURL：https://nextconnect.jp/event/detail?id=46